【前編】 富裕層向けビジネスのお手本、ハーベスト カフェ @ バイロンベイ 

2015年7月26日

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あえて何もない町で、あえてひとつ上のクラスのサービスを提供するカフェ、しかもいつも賑わっているお店があったら、チラリとのぞいてみたいと思いませんか。前回のDoma Cafeに続き、何もない町にあるカフェのご紹介ですが、また様相が全く異なっています。

ではさっそくいってみましょう。

ねむたいような田舎町にあるのは

目的地にたどり着くまでにはバイロンベイから車を約20分走らせます。牧場地帯にしては起伏が多く、森林になっている箇所もあり、景色の変化が楽しめます。 前回と同じように、まちの業務を全て一手に引き受けているゼネラル・ストアがポツリ。このお店はガソリンスタンドも兼ねていて、給油機の古さ加減も微笑ましいです。郵便ポストは、まるで妖怪ポストの様にひっそりとたたずんでいます。見つけられますか?

このストアのまわりにあるお店はアンティークショップ、デリ、カフェ、アクセサリーショップのみ。道を更に進むと住宅がちょろっとあって、その向こうはまた牧場。うん、見事に何もありません。

シャビーシックなデリはふた味違う!


ゼネラルストアの並びに、ハーベストカフェハーベストデリというお店が横に対になって並んでいます。二つのお店とも同じ「ハーベスト」のロゴ。カフェに入る前にこちらをのぞいてみる事にしました。

デリの名を冠している通り、デリカテッセンなので乾物や加工肉、パンや惣菜的な食べ物を扱っています。


外見からしてシャビーシックな建てつけ。シャビーシックとは、わざとアンティーク調にしたコテッジ風のデコレーションの事をいいます。たとえば家具であれば、わざと傷をつけたり塗装を削り落としたり。でもまぁ、古い部材を多く使っているオーストラリアの家屋では一体どこまでがアンティークでどこまでがシャビーシックなのか、はたまたラスティックなのかは区別は非常につきにくいです。ともあれ店内に入ります。


オシャレな小物やチーズ用のプレート、思わず手に取りたくなるかわいいパッケージングのチョコなどが多岐に渡って置かれています。普段、目にする事のない珍しいものばかりなので、財布のヒモが緩みそうなもんですが、このお店の価格帯は「でもお高いんでしょう?」のセリフがピッタリな値段設定。手に取っても値段を見た途端にそっ~と戻してしまうレベル。


パンは主にサワードウ(酸っぱめの味のパン)が陳列されています。日本だと、ここにある様な大きめのパンは袋づめされている印象がありますが、このお店はさにあらず。しかもハエよけの網があるのみで、欲しいパンは左上にある紙袋に自分で入れてレジに持っていきます。


冷蔵室にはハムや加工肉がたくさんぶら下がっています。巨大なお肉のかたまりがあったりしますが、「これを2kgちょうだい」とか言って買ってゆくんでしょうね。写真左に写っている木のテーブルみたいなのは、オーストラリアのお肉屋さんで使われるテーブル兼まな板。年期の入ったお肉屋さんだと、表面が削れて波打ってたりします。

高いのになぜ?どんどんお客が来る


私はハーブ&スパイス入りの塩を数種類、おみやげ品としてを選んだのですが、このお店に入って来るお客さんの半分はごくごく普通の日常で使うようなパンやらハムやらを買って行きます。高いのになぜ?と思いましたが、改めて考えればバイロンベイは富裕層が住んでいるという事実があり、そういった人たちがこのお店のお客さんなんですね。

その人たちは値段の事を気にするよりも、自分たちの嗜好に合ったものを吟味して買っている、といった感じでした。外見的には普通のおじさまやおばさまなんですけどね~。

もうひとつ気が付いたのは、このお店には他のお店ではみる事がない食材や品物が多いので、お客さんをわくわくさせてくれる事。オーストラリアでは「買い物」の事を「shopping experience(買い物体験)」と表現したりするのですが、このお店では正に体験自体を売っています。それがお客さんを惹きつけているカギなのでしょうね。


デリの脇にはハーブガーデンがありました。ここで栽培されているハーブは実際にお隣りのカフェで使用されているみたいで、私が見学している最中にも、シェフのお姉さまがハーブを摘んでらっしゃいました。

まとめ


カフェ自体の魅力は後編でお伝えするとしますが、立地条件の悪い場所であっても、このデリがある事でお客さんを惹きつける相乗効果がある事は疑う余地がありません。また、このデリの食材を使っているカフェへの期待が高まるというもんです。

美味しい食材とシャビーシックな雰囲気を通して買い物体験をウリにしているこのデリ。富裕層ビジネスというと、縁遠いイメージがありましたが、ここでお買い物をしてほんのちょっとだけ身近に感じる事ができました。

前置きが長くなってしまいましたが、カフェの魅力を探ってゆく後編へと続きます。

以下、デリ情報です。

Harvest Deli(ホームページ
18-20 Old Pacific Hwy
Newrybar NSW 2479
+61 2 6687 2644 
無休 9:00-17:00

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結局カフェの紹介してないじゃん、というツッコミなご勘弁。。。

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