本気で遊ぶ!石を積み上げるアート「ロック・バランシング」で超集中力を鍛える

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南半球のオーストラリアは夏真っ盛り。30℃超えの日が続けば自然とビーチへ足が向きます。

メルボルンのビーチは砂浜がきれいなトコロもありますが、上の写真の様に岩がゴツゴツした浜辺もあるんですよ。

実はこの岩場、私の密かなチャンレンジにうってつけの場所。そして今の時期、私の住むメルボルンの学校は現在、夏休み。

小学生の頃、いつも取り組んでいた「夏休みの自由研究課題」、この歳になってオトナの自由研究課題を色々と進めています。

今回は、私がチャンレンジしている「オトナの自由研究」の一環として取り組んた、ロック・バランシングについてご紹介します。

ロック・バランシングとは?


By Leandro Inocencio (Own work) [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
ロック・バランシングとは、単純に石や岩を重ねてバランスを保つだけですが、それを芸術の域まで昇華させたもの。

岩のバランスを保つためには接着剤や支木などを全く使いません。重力だけが岩の接着要因なのです。

ただ岩を積み上げれば良い、というワケではなくアート性も重視されます。上の写真の様に、一見すると物理的には理不尽なバランス状態に見えても、その状態が上手く維持されています。「一体どうやって岩を積み上げたんだろう?」と頭をかしげたくなりますね。

岩を積み上げていくスタイルも幾つかあります。

  • 大きいものから小さいものへ順に積んでいく(バランスト・スタッキング)
  • 上に大きい岩を積んでバランスをとる(カウンターバランス)
  • 岩の重心点を見つけて立たせる(ピュアバランス)


いずれにせよ、岩が積まれてある状態を見るというのは何とも不思議な感覚を呼び起こしてくれます。しかも上の写真の様にカウンターバランスで立ってる岩は、まるでマグリットの絵を見ているかの様な不可思議感があります。

岩を立てるという事


岩を立たせるという事は、その岩の一番安定する面とは真逆の、一番不安定そうな接地面が少ない箇所を探します。

当然ながら始めは全然立つ気配が無いのですが、次第に収まりの良いポイントが近づくとバランスが2支点で取れるようになります。

最終的にピッタンコに当てはまるスポットに立たせると、岩の重さも手伝ってビクともしなくなるんですよ。

好奇心旺盛なオージーの小学生がやって来て、積み上げた岩を見て「すぐ倒れないの?」と聞いてきたので「思いっきり息を吹いて倒してごらん」というと顔を真っ赤にしながらフーフーしてました。もちろん微動だにしませんでしたが。

岩を立たせるコツ


高校生だった頃、卵は割らずとも立たせる事ができる事を知って自分でトライした事がありました。

実際にやってみると、80%くらいの割合で卵を立たせる事ができる事が判明。

コツは二つあって、卵のバランスの中心位置を把握する事、そして卵の表面は実はザラザラしていて、そこで安定する位置を探る事。そうすればツルツルで丸く見える卵も立ってくれるんです。

さて、その時の経験と知識が役に立つ時が来ました。岩も卵と同様、バランスの中心と地面に接するところの形状によってあっと言う間に立たせる事ができました。


カメラの三脚が安定して立つのと同じ原理で、岩が接している3点を上手く探し当て、それを上下の岩で上手く噛み合わせます。

そうすると、上の写真のように一見不安定に見える岩でもドッシリと安定してくれます。

ピュアバランスに挑戦してみた


長細い岩を集中的に立ててみました。いくつもやっていくうちに段々とコツがつかめ、平らな岩の上でなくても立たせる事ができるようになりました。

自分の技術がちょっとずつでも上達するのが目に見えるのは充実感がありますね。

ベースとなる大きな岩を使い、最初は頂点付近、すなわち平らな面に岩を立てていきました。慣れるにつれ、斜面、そしてかなり傾斜がある場所にもうまく立てられるようになったんですよ、これが。

たくさん立てたあとは、それを見てひとりでニンマリして悦に入っていました。

全ては無に還る遊び


チベット仏教では砂で曼荼羅を描きます。何ヶ月もかけて精巧に描くのですが、完成したら曼荼羅をハケで掃き崩してその砂を水に流してしまいます。これは諸行無常の教えの象徴なんだそうです。

このロック・バランシングも似た要素があって、私が岩を積み上げた場所は満潮になれば波が来て岩を倒すでしょうし、私がこの場を去る時には、景観を元に戻す意味合いと安全の事も考えて、全て壊してしまいます。

後に何も残らないアートという点においては自然の中にマッチしたスタイルですね。

集中するということ


岩を立てるのには集中力が要ります。上の写真の様にいくつも岩を積んでいると途中で、文字通り音を立てて崩れてしまったり。集中力もプッツリ、切れてしまいます。

ガックリしないといえば嘘になりますが、そんな時は一旦手を留めて波打ち際まで行って足を水に浸したり、ひとりで水をはねてキャッキャウフフしてみたりして思考を切り替えます。

そうした後に再び岩に取り組むと、以前とは違った重ね方や以前より安定した岩の組み合わせを見つけたりして価値の再発見をする事ができました。

そして重ねる岩の上の方に行くほど超集中力(ゾーン)が発揮されて、作業をしているのにまるで瞑想をしているかの様な心穏やかな境地になる事ができるんですよ~。楽しぃ~。

まとめ


いかがでしたか? 川原や磯辺に行けば、岩はいくらでもあるので挑戦してみて下さい。

ロック・バランシングは集中力を鍛えるのにも楽しく実行できます。立ちそうにもない岩が立ったり、重ねるのが危うかった岩が上手くバランスしてくれた時は、何ものにも代えがたい爽快感がありますよ!

さて、あしたはどんな自由研究をしようかな? それではまた!

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今回訪れたビーチはメルボルンから車で約2時間、フィリップ島にあります。(地図リンクはこちら

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