なぜ日本はアニメ声の女子が多いのか。その答のヒントはウグイスが教えてくれた。

スポンサーリンク

2015_11_Lupin
皆さんは小さな頃、どんなアニメ番組を見ていましたか?木曜日の夜には 北斗の拳、金曜日の夜はドラえもん。他にも銀河鉄道999日曜名作アニメ劇場を見て育ちました。

時は移り変わり2015年。日本に帰省した時、親戚の子供たちと一緒に今どきのアニメを見る機会がありました。その時は何の気なしに番組を見ていたのですが、その後、繁華街に出てみて、はたと気がついた事がありました。それというのがアニメ声の女性が街中に溢れているという事。

東京ディズニーランドでアナウンスをしている女性、ブロンコビリー(ファミレス)のウェイトレスのお姉さん、コンビニのレジのお姉さんなど、声優さんがそこら中で副業しているのかと勘違いするぐらい皆さんアニメ声。これはどうしてなんでしょ?

アニメ声とは何か

2015_11_bamboo
雑沓の中でも耳につくアニメ声。どんな特徴があるかと言うと

  • 妙に甲高い
  • 話している言葉のイントネーションの高低が頻繁にある
  • 舌足らずだったり、ちょっと鼻にかかった感じの話し方

こういった話し方は最近のアニメの登場人物に多く見受けられます。思い起こしてみれば、サリーちゃんや花の子ルンルンはイントネーションの高低はそれほど無かった記憶があります。時期は定かではありませんが、いつの間にか浸透していったみたいです。

アニメ声のおばあちゃんはいない

2015_11_18_wafuku

お歳を召したおばあちゃんの声はしわがれている事が多いですね。とは言え、アニメ声を連想させる様なイントネーションの高低がある話し方をしているおばあちゃんを、少なくとも私は聞いたことがありません。

という事は、アニメ的な話し方はある世代の時からの造られた話し方であるといえるわけですが、ここまで波及しているのはなぜでしょうか。

ウグイスはどこで「ホーホケキョ」を学ぶのか

江戸時代にはウグイスを飼って、鳴き声を競わせていました。ウグイスといえば、鳴き声が美しい鳥として有名ですが、生まれつき綺麗な鳴き声なわけではありません。

上手く鳴けるようにするには、ウグイスが小鳥の段階で、成鳥の鳴き声を聞かせるそうです。英会話レッスンのリスニング練習を思わせるような事を、江戸時代のウグイスたちはしていた訳ですね~。

人間はいつ・どこでコトバを学ぶ?

人間も同様、8-12か月の赤ちゃんの時に聞き学んだ声は、母国語の音だと認識する様になります。赤ちゃんは、知らない言語で話しかける女性より自分の母国語で話しかけてくる女性に対しての方がより大きい反応を示します。(TED動画。日本語の例も出て来ますよ)

ひいては、その頃からずっと聞いている発音やイントネーションはごく自然と身についてゆくのでしょう。

頭脳の言語習得効率は生まれてから7歳までが最盛期で、その時期までに聞いてきた言葉は、その後の言語形成に大きく影響します。

そういった事から考えると、アニメ声のイントネーションを持つ人は、幼少の頃からアニメを見て育って、それを無意識的に習得したのではないでしょうか。

もちろん、アニメ声に憧れて、あの話し方を習得した人もいるのでしょう。しかしそれにしてはアニメ声の女性に遭遇する割合が高すぎると感じたので、これはやはり幼少期に習得したのかなぁと思いました。

まとめ

2015_11_creed_1
もし、日本で繁華街にいく事があれば、街の雑沓から聞こえてくるアニメ声に注意を払ってみて下さい。きっと耳にできます。

言葉は時代とともに移り変わっていきますが、その言葉の話し方自体も変わっていくのでしょう。もしかしたら将来、アニメ声の女性が一般的になり、NHKの女性アナウンサーのような話し方の方がへんちくりんという位置づけになっているかもしれませんね。

言葉の乱れが心配、とおっしゃるのもごもっとも。ただ「こんにちは」の語源を辿るだけでも言葉は音と意味がどんどん流転してきているのが分かりますし、言語推移を見ても急に変わる事はないのでご安心を。

私は日本語の韻音は美しいと思っています。標準語とされる日本語の話し方や関西のおばちゃん的な話し方も好きですし、アニメ声はアニメの世界の中の文化として独自の進化を遂げれば多種多様な語感が共存できてよいな~と思います。

したらな~。にんにん。

にほんブログ村 海外生活ブログ オーストラリア情報へ

All photos from flickr.com CC by Anna Fischer

スポンサーリンク