ジェラートに使うコーンがドーナツ?守破離で考えるドーナツコーンの真価 @ Zahari
お店でアイスクリームジェラートを食べる時、皆さんはどんな器に入れてもらって食べていますか?
ジェラートを食べる時、コーンで食べれば香ばしい風味とカリカリした食感を楽しむ事ができます。最近はワッフルコーンがほぼスタンダードですね。
ジェラートをカップで食べればジェラートの味を純粋に楽しむ事ができますし、溶け始めた際にも余り手を汚すこともありません。
今回はコーンでもカップでもない、何とドーナツで出来たコーンでジェラートが食べられるお店に行きました。
向かった先はHolmesglen駅から歩いて15分くらいの所にあるカフェレストラン、Zahari。主要道路の交差点にあり、立地条件は集客にバッチリ。
お隣にKFC (日本ではケンタッキーと呼ばれていますね。)もあり、集客の相乗効果が抜群なこのお店、果たしてどんなジェラートが食べられるんでしょうか?
ここはカフェレストランで甘いものからお食事まで一通り揃っているお店です。営業時間も朝7時から夜7時までと場所を反映したような営業時間。
カラフルなジェラート
いかにもな色彩のジェラートが並んでいます。色の付け方に関しては前回訪れたジェラート屋さんの対極を行くカラーバリエーション。
食というのは、成長するに従い学んでゆくもの。例えば日本であればこんにゃくや納豆は小さい頃から食べつけているので、それが普通の食べ物としての認識がありますが、そうでないオーストラリアの人にとっては奇異な食べ物以外の何モノでもありません。
同様にカラフルな色付けで育ったオージーは、こういった着色のしてある食べ物にも抵抗がないんでしょうね。
ドーナツ・コーンのジェラート
ジェラートのショーケースの上に並んでいたのが、今回のターゲットであるドーナツコーン。
見た目で思ったのは、給食でよく出てきていた砂糖をまぶした揚げパンに、コロネパンを足して2で割ったような具合のコーンだという事。これにジェラートをのせてもらいます。
さて、ドーナツコーンを注文するに当たり、どのジェラートと合わせたら良いかと迷いましたが、チョークボードのメニューにある
「塩キャラメルアイス、ヌテラ、クラッシュされたオレオクッキー」
を注文しました。何とも鼻血の出そうなコンビネーションではありませんか。その分、期待半分、体重増への不安が半分でした。
注意しなければならないのは、このドーナツ・コーンを手渡してくれるときに、なんと何の袋にもラッピングにも入れず、そのまま手渡ししてくれます。ここで怯まずに受け取るこちら側がナプキン等で準備して受け取りましょう。
そうでもしない限り受け取った手はお砂糖でジャリジャリになってしまいます。
ドーナツコーンとジェラートの相性は?
このドーナツ、通常のドーナツとは違い表面が固めに揚げてあります。アイスと一緒に食べるとの部分のふわっとした食感と外側のカリッとした食感がなかなかのマッチ。
しかし食べ進めて行くうちに致命的な欠陥を発見してしまいました。
ドーナツをかじり取ろうとする時に無理に引っ張るとスプリングのようにビヨーンと伸びてしまい、くっついていた部分が剥がれそこからアイスクリームが漏れてきてしまいます。
砂糖がまぶしてあるドーナツコーンの上に塩キャラメルジェラート、ヌテラさらにオレオと一瞬で血糖値がマックス振り切りそうな勢い。
ご想像の通り、強烈な甘さです。コーヒーのお供がないと食べるのが辛いですね。ドーナツコーンに合わせるジェラートを選ぶ際には、甘さの緩急のある味を選ぶのが正解でした。
ザハリと守破離とドーナツコーン
ジェラートを食べながらボーッと考えていた時、私は店名のザハリから日本の守破離(しゅはり)を連想しました。守破離とは武術や芸術において習得の過程や程度を表す言葉。
- 守 – 教えられた通りの型を守り、それを習得する
- 破 – それまでの型を破り、自分なりのアレンジをする
- 離 – 破からさらに研鑽してそれまでの教えを離れ、新たなものを開拓する
ジェラートのコーンで例えて言えば、既存のスタイルや食感のコーン(守)、コーンをワッフルにしたりコーン自体にチョココーティングする(破)、既存のコーンではなくドーナツコーンを開発する(離)といった感じ。
既存の概念にとらわれず、ドーナツをコーン状に作り、そこにジェラートを入れて提供するという発想が素晴らしいと思います。
日本でいえばイチゴ大福やクロワッサン生地のたい焼きなどがそうですね。イチゴ大福を初めて作った人の番組を見たのですが、試作品を作った時、3人いた家族全員にダメ出しを食らい、反対されたそうです。それでも自分の信念に従って販売したおかげで大ヒットに結び付いたわけです。やっぱり自分を信じて進む事はとっても大事。
あ、ちなみにコーンはトウモロコシ (corn) ではなく、円錐 (cone) の意味合いで使われています。私も小さい頃はコーンの材料がトウモロコシだからコーンと呼ばれているかと思っていました。
まとめ
ドーナツコーンを使ったジェラート、なかなか楽しみながら食べる事ができました。
まだまだ改良の余地があったドーナツコーンでしたが、メルボルンでは他のお店でも作って販売しているので、そちらはどうなのか気になります。
守破離のコンセプトを活用して、色んな食材を器としてジェラートを食べてみれば、新たな発見ができそうです。そういえばシューアイスやナボナアイスもありましたっけ。味の可能性は無限大ですね。
したらね~。
Zahari
426 Warrigal Rd, Ashburton VIC 3147