【知っておきたい】天災の非常事態時にかかって来る電話メッセージ【山火事注意】

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クリスマスに向かっているメルボルンは、ここ数日、猛暑に見舞われています。昨日は41℃、今日は37℃という予報が出ています。これだけ暑いとビーチでの海風が涼しくて気持ち良かったりビールが格段と美味しかったりします。

同時に、乾燥しているオーストラリアにあっては、暑い日が続くと山火事の恐れが出てきます。2009年には40℃越えの日が続き、一番暑かった日には何と45℃に!その結果、メルボルンから約60km離れた地域で大規模な山火事が発生し多くの家屋や家畜、そして尊い命が失われました。

今回は、いざという時のために知っておきたい非常事態の電話メッセージについてのお話です。田舎の方へ滞在する予定のある方や山火事の危険性のある地域に行く方はぜひ知っておいて下さい。

なぜオーストラリアは山火事が多いのか

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americanbackroom.com via Visualhunt.com / CC BY-NC

そもそも、なぜオーストラリアは山火事が多いのか。日本だって森林は多いし、山火事も時折りニュースで流れます。それに比べてオーストラリアで頻繁に山火事があるのか、それについて検証してみましょう。

1. 土地と空気が乾燥している

オーストラリアの気候の特徴として湿度が低い事が挙げられます。もちろん熱帯雨林の地域であれば湿度が100%に達する事もありますが、シドニーとメルボルンは住んでいた経験上、カラッとしています。洗濯物が乾きやすいのは良いですが、肌もカサつきやすいのが難点。

これらの都市は海に面しているものの、その内陸は広大な大陸が広がってるので日本の様に山に遮られた天候変化があまり無いのも乾燥している一因です。

2. 気温の高い日が続く

湿度が低いおかげで40℃越えの日でも、日陰に入れば何とか凌げます。ところが!暑い日が連続してあると、建物に熱がこもりだします。特にレンガの建物ですとピザ用の石焼窯と同じ状態で建物の方から熱が放射されてきます。

クイーンズランド州は木造で高床式のおうちが多く見られるのは、こういった背景があるからなんですね。

3. 山火事の燃料となる樹木と下地がある

オーストラリアの森林はほとんどがユーカリの木。この木には油の成分が多く、空気中にも揮発します。どれほど揮発しているのか?例としてはNSW州のブルーマウンテン地帯が挙げられます。このエリアは、ユーカリの油が揮発した成分により、遠くから見ると 山全体が青っぽく見えるんです。景色に色が付いてしまうほどの油の成分が空気中に漂っていると考えると、相当な分量ですよね。

同時にユーカリは枝や皮をどんどん落としながら成長してゆくので、これがまた燃えやすい燃料となるわけです。

火を使ってはいけない日がある

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flickr.com CC by Peter Renshaw
そんなわけで山火事が起きやすい理由を理解していただけたと思います。火を使う事の危険性から、オーストラリアでは「火を使ってはいけない日」があります。これはニュースや天気予報を見ていると登場する Total Fire Ban というもの。

これというのは、屋外で露出した形の火や発火性のあるものの使用を禁止する、という事なんです。外で火花が散る様な工事もできなくなりますし、キャンプ場内でも火器の使用は制限されます。キャンプファイヤーも当然ながらできません。
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flickr.com CC by michaelgreenhill
観光でメルボルンに来た際に、この禁止令が出されて困るのは、蒸気機関車「パッフィンビリー」が走らなくなる事。その代わりにディーゼル車が牽引するのですが、鉄道ファンとしてはチョットもの足りないですね。

(2015年12月20日現在、猛暑の為にパッフィンビリーは完全休運しています。パッフィンビリーに乗りに行く予定のある方はご注意ください)

日本の地震とオーストラリアの山火事

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オージーが日本人によく尋ねる質問で「日本はどのくらいの頻度で地震があるの?」というのがありますが、逆に「オーストラリアではどのくらいの頻度で山火事があるの?」という疑問が湧いたので調べてみました。

ビクトリア州の緊急情報を流してくれるサイトを見てみると、小規模の山火事を含めれば、ここ数日はいくつかの地域で起きています。小さな山火事で消火できたものなどはニュースにならないだけで、実は結構な頻度で起きています。日本でも震度1程度の地震だとニュースにならないのと一緒ですね。

非常事態を知らせるメッセージ

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから本題に入ります。非常事態のメッセージは、山火事に限らず暴風雨や洪水といった天災全般に適用されます。

携帯電話を登録した地域で非常事態が発生すると、携帯電話にメッセージがかかってきます。発信者の電話番号は0444 444 444と表示され、そのメッセージの最初はサイレンの音がします。このリンク先でサイレン音が聞けます(15秒)。独特ですので一度聞いておきましょう。そのあとで非常事態の内容が説明されます。もしまわりに地の利がある人がいれば、速やかにその地域から避難しましょう。

緊急事態はどこに電話したら良いか

オーストラリアの警察と救急車の番号はどちらも番号は 0 0 0 です。オペレーターが電話に出たら、警察か救急車が必要なのか伝えましょう。携帯電話はロック状態でも112で緊急電話はかかるそうです。「1たす1は2」という風に覚えれば記憶に定着しやすいですよ。

まとめ

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CC by morbieus/ CC BY-NC-ND
この記事を書こうと思い立ったのは、田舎の方に住んでいる友人のおうちを訪れたのがキッカケ。山火事の危険性がある日には、あらかじめ避難用の荷物を全て車に詰め込んでおいて、すぐ逃げられる準備を常にしているそうです。

山火事の危険性はニュースで見るだけの事柄ではなく、すぐそこにある危機として捉えているのを目の当たりにして私も認識を改めました。

これからいよいよ夏本番、みなさんもどうか安全で楽しいクリスマスシーズンを楽しんで下さいね。

したらな~。

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