ずぼら盆栽には最適の植物 !? ガジュマルの苗木をオーストラリアで買ってみた
Facebookでつらつら~とタイムラインを眺めていたら、ガジュマルの植木画像をシェアしてらっしゃるかたの投稿が。その写真を見てなぜだかピンと来て「私もぜひ欲しい!」と思い早速検索。
ガジュマルはオーストラリアでも観葉植物として出回っているとの情報をゲット。更に調べると盆栽用の植物として人気がある事が分かりました。
盆栽といえば松やカエデといったイメージが私の中であったので、ガジュマルというのは意外でした。
そんなワケで今回ははじめてのおつかい・盆栽ガジュマル編をお届けします。
キジムナーが住みつく木、ガジュマルとは?
CC – Wikipedia By ラングレー
話を進める前に、まずはガジュマルについてのお話です。ガジュマルとは熱帯地方に分布する常緑高木。ウィキペディアによれば
幹は多数分岐して繁茂し、囲から褐色の気根を地面に向けて垂らす。垂れ下がった気根は、徐々に土台や自分の幹に複雑にからみつき派手な姿になっていく。ガジュマルの名の由来は、こうした幹や気根の様子である「絡まる」姿が訛ったという説がある。
なるほど、垂れ下がった部分は根っこと幹との役目を同時に果たしているんですね。
ガジュマルは沖縄に自生しており、巨木になるとキジムナーという精霊が住むようになるそうです。むかし「ゲゲゲの鬼太郎」にキジムナーが妖怪として出ていたのは覚えています。
そんなロマン溢れるガジュマルを求めにお店に向かいました。
DIY店で Bonsai が買える !?
向かった先はDIY店。このバニングスというお店は全豪展開しており、大概のものなら何でも揃うのでしょっちゅう訪れています。
9~5時営業のお店と違い、業者さんにも対応できるように朝7時から夜9時までオープンしています。仕事帰りにも寄れる頼もしい存在。
はるか向こうまで続く通路。おうちを改装するための材料なら一切合切ここでそろいます。専用工具のレンタルもあるので便利ですよ。
この長~い通路の端っこから外にでると園芸セクションがあります。
園芸セクションへようこそ!
仕事帰りでお店に着いたのは夕暮れどき。太陽もほとんど沈みかけた頃。
園芸セクションのある屋外の部分、なぜか照明が点いてないので真っ暗け。オーストラリアはこれから冬に向かっているので日の入りが早くなってきました。
販売されている野菜の苗はほうれん草やにんにくの様な冬野菜がメイン。
不思議なのはこれから冬だというのに夏野菜の代表格、トウモロコシの苗が売っている事。まぁ、メルボルンでもバナナの苗が売っているくらいですから、きっとグリーンハウスを持っている人が買って行くんでしょうね。
普段は野菜や草花のセクションをじっくり見て行くのですが、今日はそれらをチラ見しただけで盆栽セクションへと一直線。
盆栽セクション、あります
植物の種類やサイズの陳列数は日本に比べてしまっては当然見劣りします。でもこれだけのスペースを割いているというのは、オーストラリアでもBonsaiが人気あるという証拠。なんだか嬉しい。
鉢で育っている盆栽や植木鉢、枝を固定して形付けるためのワイヤーが揃っています。あとこれで手入れ用の盆栽ハサミが並んでいれば完璧ですね。
ワイヤーの太さもいろいろ。植木鉢は明るい色のものが多かったですね。
ビビッドな赤や青の鉢に植わった盆栽たち。ここらへんもお国柄を反映しているのでしょうか。
ガジュマルの木、ありました!
でもあまりに暗かったので店内に持ってきて写真を撮りました。根っこの太さ、つやつやした葉っぱなどガジュマルの特徴がちゃんとあります。
この植木、ガジュマルと同じ学術名(Ficus microcarpa)なので、同一植物と見て良いでしょう。
オーストラリアではpot belly figという名前。そこからもじってこの植木はbuddha belly fig と言う名前で売られています。
ガジュマルって分類を詳しく見ると、バラ類 バラ目 クワ科 イチジク属 だったんですね~。
ガジュマルの強さといえば他の木に絡みついて殺してしまったり、岩を根で割ったりするほど。そういった強さに代々人間は畏れをもって接していたのでしょうね。
盆栽用の土も売っている?
もしガジュマルを植え替えするなら土が必要だと思い、土のセクションへ移動しました。
お店にはさまざまな土が売っています。鉢植え用、耐乾燥タイプ、サボテン用や栄養の素がミックスされたものまであります。
そんな中でも、ちゃんと盆栽用の土がありました!そこまで盆栽が市民権を得ていると言うのは感慨深いものがありますね。
ちょっと調べてみたら、オーストラリアに最初に盆栽が入ってきたのは1903年、メルボルンだったそうです。意外と歴史があるんですね~。
まとめ的考察
盆栽、私はやったことがありません。盆栽の醍醐味は長い年月や大きな樹木に盆栽を通して「思いを馳せる」ことができる、これではないでしょうか。
有名な盆栽の木なら何百年と生き続け、盆栽を楽しむ人の手を何代も受け継がれて今日に伝わる重厚さや風美がありますよね。
私の場合、ガジュマルの木には沖縄、そしてまだ見ぬキジムナーに思いを馳せつつ日々世話をして行く次第でございます。
それでは。 また。