子供の学校に関するアドバイスを他の親に聞くときには「生存バイアス」に注意!

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オーストラリアで生活していると、よく話題に上がるのがお子さんをどの学校に入れるかという話。

どこの学校が良いですか、どんな学校がいいですか、お子さんが通っている学校はどんな感じですか、と聞かれる機会が多々あります 。

実はこういった質問は半分正解で半分間違いなのです。ではなぜ間違いなのか?

今回はアドバイスを聞く上で陥りやすい「バイアス」についてのお話をしてゆきましょう。

生存バイアスとは?

生存バイアスとは、生存者バイアスとも呼ばれていて、人や物事の失敗例を顧みないで成功や生き残った者に対してだけを評価する偏りの事を指します。

成功者の話やサクセス・ストーリーは目に付きやすいもの。オーストラリアでのワーキングホリデー(ワーホリ)を例にとってみましょう。

インターネットを検索すれば「英語力が上達した」「貯金が300万貯まった」「世界中に友達ができた」といった輝かしい言葉が次から次へと画面に映し出されます。

しかしこれはワーホリに行った人のほとんどがそういった経験ができるのでしょうか?もちろん100%なワケではありません。だとしたら80%?それとも60%?数字的な確証はありませんね。

ワーホリがうまくいかなかった人の体験談はあまり脚光を浴びることがありません。しかも多くの人はそういった挫折体験を積極的にシェアしたいとは思い難いし、人によっては思い出したくもないでしょう 。

そうすると必然的に「ワーホリ最高!迷ってるなら今すぐ行け!」というキラキラした言葉を目にする機会が増えます。その結果、そういった意見の影響を受けてバイアスが掛かってしまうワケです。

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学校についてのアドバイスを求めるとき

例えば自分の子供を、友人の子供が通っている学校に入学させようかどうか迷っているとします。

その友人にアドバイスを求め、その学校の良い点や至らない点などいろいろ聞き出したいものです。

親であるその友人も自分の子供が通っている学校であれば、色々な点を理解しているだろうし良い点も悪い点も聞けるはず、そう考えるのは至極当然です。

しかし子供がその学校に継続して通っているということはその学校に対し、概ね良い感情をもって子供を通わせているということ。

もしその学校が自分の子供に合っていない場合は、そもそもその学校を選んでいないか、その学校を辞めて他の学校に転校した可能性があります。

その点から考えると、学校についての包括的なアドバイスは、その学校を選ばなかった人やその学校を辞めて他の学校に移った人の意見も聞くべきなのです

もちろん実際にそう言った人を探してそれらのアドバイスを聞くというのは至難の技かもしれません。ただ、その学校についての情報を、様々な体験をした人達から聞くという努力をしてみて下さい。

まとめ的な考察

バイアス=偏見、つまりは色眼鏡のことですね。メガネにあらかじめ色がついている場合、自分でその色を自覚することはほぼ不可能に近いです 。つまりこういった場合、バイアスを自分が持っている事は自分で自覚しにくいもの 。

そういった場合、どうやってバイアスから脱却するかといえば;

1.良い話は全て信じるのではなく、できるだけ多くの人の意見を聞き、自分の頭で整理してみる

2.ポジティブな意見から対局の立場にいる人の視点とオピニオンを求める

色んな人の意見を聞いても、結局は全体のわずか一部しか知る事ができません。なのでできるだけ、多面的な情報を集め、自分の頭で整理してみましょう。

それではまた!

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