メルボルンでしらす干しが食べたくなったらビクトリアマーケットで魚を買って作れるよ、の巻。
草木も眠る丑三つ刻(うしみつどき=午前2時)から遅れる事、4時間。土曜日の朝、6時にメルボルンの中心街へ。
早起きして向かった先はといえばビクトリアマーケット。中心街の北側に位置するマーケットなんですが、野菜やお肉、魚や加工食品まで一通り揃う有り難い存在。
私は時折り早起きをして買い出しに出かけます。
早起きは三文の得(駐車代が無料)
私は車で買い出しに行き、マーケット近隣の路上に駐車してから買い物をします。
マーケット周辺の路上駐車は有料で、コインを入れるメーターが併設されています。が!このメーターが適用されるのは午前7時30分からなんです。なので、マーケットがオープンする午前6時から買い物をスタートして7時30分までに車に戻れば駐車代がゼロで買い物ができます。
(追記 付属駐車場も土曜日なら午前6~8時の間は無料です)
正に早起きは三文の得、ですね。
魚売り場はおさかな天国、なのか?
マーケット内はセクションに分かれていて、お魚セクションは幾つもの魚屋さんが軒を連ねています。
マーケットと呼ばれるに相応しく、パック詰めされた魚はありません。日本に比べれば陳列や魚の扱いは大雑把なところがありますが、それはまぁオーストラリアという事で。
魚の種類は日本と微妙に違っているんですが、お馴染みのアジ、いわし、マグロの切り身などが並んでいるのを見るとホッとするのは私だけ何でしょうか。
逆に日本ではあまり見かけられない魚介類が並んでいると、お魚好きな私としてはショーケースに張り付いてマジマジと見入ってしまいます。例えばイセエビが妙にカラフルだったり、エビとカニを掛けあわせた様なの(ウチワエビ)がいたり。見ていて飽きません。
オーストラリアで魚を選ぶ際の注意点
オーストラリアの魚屋さんで魚を選ぶ際に注意したいのが、魚の鮮度。日本では信じられない位、ダメダメな鮮度の魚が並んでいたりします。
ビクトリアマーケットの魚はおおかた問題ないのですが、スーパーで売っている魚を見るとウロコはカピカピ、目玉の曇り具合は、テレビCMの洗剤もハダシで逃げ出すほどの驚きの白さ。
それでも魚が売れるという事はオージーの魚の見る目がまだまだ肥えていないという事なのでしょう。
ただ、オーストラリアではお寿司が市民権を得ている事もあり、今後は新鮮な魚がもっと流通して、業者さんも注意を払って活きの良い魚を目にする事ができる、と私は睨んでいます。
それまではこちらがしっかりと魚の鮮度を見極めて買う様にしましょう。
シラウオの稚魚が買えるよ
魚屋さんが並んでいる中ほどのお店、George The Fishmongerというお店にはシラウオの稚魚(Silver Fish)が売っていました。いつも並んでいる訳ではないので季節ものなのでしょう。
最初、これを見た時に日本と同じしらす(カタクチイワシの稚魚)かと思いましたが、どうやらそうではなさそうです。
冷凍のしらす干しであればメルボルンの日本食材店で手に入りますが、高いのであまり口にする機会がありません。なので、ここぞとばかりシラウオの稚魚を500グラムほど買ってみました。
しらす干しを作ろう!
さて、買い物を終えて急いでおうちへ。魚の処理を始める前にマーケットで買って来たドーナツで腹ごしらえをしながら作戦を練ります。
シラウオはかわいい紙袋に入っていました。お隣りはたこ焼き用のたこさん。他にもブリやサーモン、ハナダイなどを買いました。
うちに帰って来てからしらす干しについて調べたのですが、しらす干しは漢字で「白魚干し」とも書くので、シラウオで作ったものもしらす干しと呼ぶようです。
シラウオのクロースアップ。イワシのしらすに比べると、ずいぶんと白いですね。まぁ、名前の通りなんですが。
インターネットで調べたら、しらす干しの作り方は至ってカンタン!それでは早速作っていきましょう。
まず2%の塩水で1分間茹でる
水に対して2%の塩を入れ、沸騰させます。そこにシラウオを入れ、一分間茹でます。
私はお塩加減を少なめにして茹でたんですが、シラウオの塩味がちょっと足りない感じになってしまったので、キッチリ2%入れた方が美味しいと思われます。
お湯を切る
一分茹でたらお湯を切ります。しっかりとお湯を切りますが、身が潰れない様に注意を払いつつ作業します。
しらすを干す
お湯を切った後、天板に載せて干します。どうしても作りたてを食べたかったので、3時間ほど扇風機の風に当てました。
ときどき天地返し(上の部分と下の部分を入れ替え)をしてやります。
その結果がこちら。一部は干物っぽくなりつつも身の大きいものはシットリ。前に書きましたが、塩味はちょっと足りなかったです。
大根おろしはおろしガネで
おろし器は幾つも渡り歩きましたが、結局おろし金ですりおろした大根が一番美味しいという結論にたどり着きました。
プラスチックでできたおろし器の方がザクザクおろせるし、すった大根がその下の容器に貯まる設計で楽ちんなのですが、やはり食感がおろし金のものとは全然違う感じ。
ぜひ一度、一般的なおろし金とプラスチックのおろし器の、両方ですった大根を食べ比べてみて下さい。きっとおろし金ですった大根の美味しさを再認識すると思います。
しらす干しを食べてみた
そんな訳で超特急で作ったしらす干しがこちら。
これに醤油をちょっとだけ垂らして塩レモンで風味付けしてから頂きましたよ。
うん、さっぱりしつつも十二分にしらすの味がします。シラウオで作ったせいか、日本のしらす干しほどクセがなく、さっぱりと食べられます。身は乾燥しつつあるものと柔らかい食感があるものと半々で歯ごたえの違いも楽しめました。私としてはちょうど良いくらい。
まとめ
日本に比べれば、メルボルンは魚の種類や鮮度はまだまだ追いついていませんが、それでも刺し身にできるマグロやブリも手に入るし、種類豊富なエビやカニ、冬になれば鍋に適した白身魚も出回るので、魚好きな人にとっては、肉ばかりの環境よりも断然良いと断言できる環境です。魚好きとしてはありがたい限り。
しらす干しは初めて作りましたが、カンタンかつ大量にできるので是非また作ろうと模索しています。唯一問題なのが、美味しくてご飯がどんどん進んでしまう事。本当にそれくらい美味しいので、作る人は要注意!
したらね~。
クイーン ビクトリア マーケット (魚屋さんのGeorge the Fishmongerはこの中にあります)